YZF-R7をライバルと比べてみた

前々回記事にしたYZF-R7

YZF-R7が欲しい - ばいくがいちばん

スペック上だと見劣りするからライバルと比較しないと書いてましたが、結局比較しました。

なぜなら結局気になるから(笑)

 

ライバル3車種は、ネット記事でライバルとして名前が上がる車種を選びまして、

  1. Aprilia RS660
  2. HONDA CBR650R
  3. Kawasaki Ninja650

私がスポーツ走行に関する興味のあるスペック項目を抜き出して、優れていると思う部分を緑に塗った表がこれ。

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RS660はライバルと思いますが、CBR650RとNinja650は見た目と排気量が同じだけでコンセプトが違うので比べるのは本来失礼な話。

わかっていながら当て馬にさせてもらいました。

こうして見てみるとYZF-R7はそんなに悪くないし、各社のキャラクターが見えます。

それぞれについて私の考察をしてみます。

 

RS660

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まとめ:これ1台でなんでもこなしたい飛ばし屋ライダー向け

サーキット特化でもないし、ツーリングにしては走りの機能が本気。

私がバイクに乗り始めた98〜04年頃のSSに似てる気がします。

ZX-9R、初代YZF-R1、CBR929RRの頃ですが、街乗り、峠乗り、ツーリングできる公道最速なバイク作ってた何でもアリ時代。

公道でとばすというのが時代に合わないのでサーキットに行くか、街乗りに行くかの進化の2択を迫られて国産バイクたちはそれぞれに特化して行ったのに、RS660は00年代の公道最速の正常進化に感じる。ある意味尖っているバイクな気がします。

次期Triumphデイトナも国産同様サーキット特化タイプになりそうだし、RS660は唯一無二のバイクかもしれないですね。

若い頃の自分がそうでしたが、方々を走り回って各所の峠を攻めて楽しむツーリングというのに向いてそう。途中の高速移動もクルコン装備しているし、パワー的にも新東名の流れでも苦も無さそうです。そういう人にはベストバランスバイクと思いますね。

唯一の心配点はアプリリアってことでしょうか(笑)

経験上、致命的に壊れはしないけど、そこ壊れる?ってところが壊れるので、愛せる人向けのメーカーだと思っています。

 

CBR650R

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まとめ:コスパの良い万能バイク

特徴は4気筒エンジン。

2022年にこの値段でこの排気量、4気筒でこのスペックすごくないですか??圧倒的コスパ

乗ったことはないですがおそらくツアラーモデル。

600cc4気筒で95PSはパワーを絞り出してる感じではなく、乗りやすさも追求してる感じがします。

しかし見た目が速そうで還暦過ぎの人が買うと周りの人が心配するバイクです(実話)

RS660に比べると穏やかでツーリング特化型でしょうね。でも本気出すと結構速いぞと。

万能ゆえにずっと乗ってても飽きないか、すぐ飽きるか好みが別れるでしょう。

私は買わない系のバイクですが、バイク初心者に向けてだったらコスパ最高だよ!って勧めたいバイクです。

 

Ninja650

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まとめ:カッコいいお手頃ツーリングバイク

フルカウル大型バイクにしては安いが、スペックは平凡なバイク。

Ninja400を友人の代わりに慣らし運転する機会があり数日乗ったのですが、印象の薄いバイクでした。同じコンセプトと見える650ccも私は興味が無いバイクです。

でも決して平凡が悪いわけじゃない。

知人に法定速度でまったりと隼に乗る人が居て、私は最初理解に苦しみましたが見た目が好きなだけでバイクの性能を使わない人はある程度存在するんです。

だったら格好だけのバイクを作ってもいいじゃないか?それで安いほうがいいでしょ?という発想かと。

 

また中型以上の並列2気筒バイクはクランク角270°がトレンドですが、あえて180°を選ぶあたりがある意味個性。

カワサキって昔から2気筒180°クランク好きみたいで、低速トルクよりも高回転を求めるのか、あるいはコストで利点があるのかもしれません。

良いと思ったのはリアタイヤサイズ160なのはタイヤ代が安くてツーリング派はありがたいんじゃなかろうか。

 

このバイクの魅力はカッコよくて安いこと。

性能にケチつけるのは野暮ってものでしょう。

浮かせたお金でバイク用品を買うのです。

 

YZF-R7

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まとめ:お安くサーキット入門バイク

YZF-R7に電子制御付けてアルミフレームで作ったら40万円上がってRS660同等くらいにはなりそうなので、やっぱり機能を削いで安く抑えたんだなと、RS660と比べることで改めて認識しました。

唯一フルアジャスタブルのサスペンションを使ってるのがサーキットへのこだわりなんでしょう。

馬力低いのも安くするためなんだと思います。

以前にテネレ700でライバル比較した時も感じましたがMT-07からのCP2エンジンはこのクラスでは馬力が低い。

テネレ700に乗ってみたい - ばいくがいちばん

テネレみたいなオフロードやMT-07みたいな万能バイクならまだいいですが、サーキット向けとしては少々物足りないのが本音。

少しエンジンいじってしまえばもう少しパワー出せそうだけど、エンジンそのまま流用だから仕方ないのかなと思うと同時に、スリッパークラッチだけでも付いて良かったと思います。

 

今までにないジャンルのバイク。

カワサキやホンダみたく割り切って商売に走れない天邪鬼なヤマハがやりそうな手ですよ。

公道で乗るなら値段も性能も中途半端ですが、サーキット入門バイクとして売ることでスポーツバイクメーカーとレーシー志向のユーザーの両方の面目を保つ。

そんなヤマハが私は大好きですし、YZF-R7は私にズッキュンときます。

 

YZF-R7はとてもリーズナブルだと思うけど、バイクって予算が許せば背伸びしたいものだし、スポーツ性を売りにしながら麻薬的な速さ無しに満足できるユーザーがどれだけいるか?

私は過去にYZF-R1に乗って一度痛い目に遭ってるのでYZF-R7が輝いて見えますが、過去の経験無しにYZF-R7を見たら興味湧かないでしょうし。

はたまた初心者や見た目だけで性能はいらないというユーザーが買うのか?

あるいはヤマハの考えるようにYZF-R25からステップアップする人がいるのか?

どういう人が買うのか楽しみなバイクです。