WR250Xにクイックシフターを付けるぞ
WR250Xにクイックシフターを取り付けました。
シフトアップ側だけのやつ。
導入きっかけ、政府未認証マフラーのZX-25Rのシフトアップサウンドに酔う
最近のスポーツバイクは当たり前のようにクイックシフターが付いている。
買いたいと思うほどでは無かったけど体験したいとは思ってた。
今回買ってまで付けた理由は、
ZX-25Rに社外マフラーを付けた知人のバイクの音がカッコ良かったから。
そのバイクはバッフル無しのマフラーで、知人曰く道中でバッフルを落としたとか嘘くさいことを言ってましたが、250㏄4気筒で高回転回るからF1みたいな音でした。
一緒に走ると否応なくうるさ・・賑やかな音がずっと耳に入るのですが、だんだんあの途切れない加速音がクセになってくる。
初めてクイックシフター付いてるバイク欲しいなーと思った。
ただ、今すぐ欲しいバイクが無い。いや、欲しいバイクは常にあるけど先立つものが無い。 さらに音を楽しむにはマフラーも換えたい。調べたら今は社外マフラー高いです。30万円とか、その金で125㏄のバイク買ってやろうかと思うくらい。
そこでひらめいた、WR250Xにクイックシフターを付ければいいじゃないか。
私のWR250XのマフラーはRC甲子園のJMCA品とはいえ、ノーマルよりは大きい音なのでクイックシフターの付け甲斐もある。私どちらかというと単気筒や2気筒の音が好きなのでそこも好都合。
以前からクイックシフターの汎用パーツが売ってるのは知ってました。今までは欲しく無かったし、なんなら5万円と高いし、真剣に見てなかった。何でも覚えておくもんですね。無駄遣いのタネが不意に芽吹いた。
クイックシフター付きのバイク+社外マフラーに比べたら5万円なんて消費税以下。即購入しました。
汎用クイックシフターキットを買う
買ったのはヒールテックという海外メーカーのキット。
webike!で買いましたが、私はこのメーカーを知らないし、説明文も少ない、レビューも少ない。
なんならすんなり取り付かない話が書いてある。
怪しいですが恋は盲目。冷静さを失ってるおかげで無事に買えました。
届いたキットをまずは確認します。
私が買ったヒールテッククイックシフターは
点火カットする回路とスマホ通信機能を備えた本体
シフトアップを検出するセンサー
だけのシンプル構成。ぱっと見「これで5万円?」という感じですが電気・電子部品ですので見た目では価値がわからないですね。スマホでセッティングもできるというし、独占市場ですから値付けは自由。むしろ作ってくれてありがとう。
どういう取り付けなのかと説明書を見てみる。
ありがたいことに日本語の説明書が付いている。
ただし、英語の説明書の時点で情報量が少ないので、それを日本語にしただけなのであまり要領を得ない。
わかったことは、
- イグニッションコイルと車体ECUの間にハーネスをかませる。
- シフトレバーにセンサーを取り付ける。
以上、とてもシンプル。点火信号を中継して操作するわけですね。
シフトレバーのセンサーは荷重センサーですが、コレの取り付けが苦戦します。
センサー付かない
説明書に3パターン取り付け例が載ってます。
その通り付けば何も苦労しないのですが、WR250Xは何が難しいかといえば、センサーの穴がM6用ですが、WR250XはねじがM8。ムリゲーです。
初日は諦めてよく考えてみることにしました。
案1)社外レバーを買って取り付ける
社外レバーのねじはM6でした。
しかし問題は見ての通りセンサーの線がフレームに干渉する。
センサー本体から出た部分が1㎝程度棒のように固いので曲がらない。使ってみないとわからないけど断線しそうでやめました。
案2)ノーマルレバー+M6スルーボルト化
先程センサーを地面側に付けましたが、比較的スペースのある上側にセンサーを付けてみることにします。
先の写真にある通り、社外レバーはめねじが上側に切ってあるのでセンサーを上に付けて上からボルトを挿してレバーを締め込むことは出来ません。
なのでM8の穴が空いたノーマルレバーにM6スルーボルトを組み合わせることにしました。
ここでの問題は抜け止めが効かなくなること。
この写真でわかるか微妙ですが、
純正M8だとねじが少しシャフトに食い込むようになっていてキーのように抜け止めになっています。M6だと細くて引っかからなくなるので、レバーを手前に引っ張ると抜けてしまう。
センサーの締め付けトルクが3Nmまでなので全然緊縛できないので締め付けトルクで何とかすることは不可能。
これはいろいろ考えた挙句、抜け止め部だけ1㎜薄肉のカラーを被せることでなんとかしました。
上側だとセンサの線が奇跡的に干渉しない取付け角度が見つかり事なき得ました。
めちゃ締めにくいです。何かで使うかな?と以前買ったスタビレーの75°オフセットメガネが役立ちました。
これはなかなか大変だったのでWebike!にレビュー書いて500円お小遣いをゲット。
この写真はWebike!レビューにも同じものが載ってますが私です。
誰かの役に立てばいいなと思い投稿しましたが、反面他の人がどんな取り付け工夫するか見てみたいですね。
セッティングは正解がわからない
動作確認で乗ってみました。
ポン付けでもある程度使えます。
デフォルトの設定でも使えるのですが、私は少しいじりました。
セッティング出来るパラメータはいろいろありますが、
- センサー基準値(入力荷重)
- カットオフディレイ
- カットオフタイム
- カットオフ有効回転数下限~上限
主にこの4つです。
1はシフトペダルを蹴り上げる力をセンサーが検出しますが、その時の力がどれくらいの時にシフトアップと認識するか?の値です。
あまり軽すぎると足がぶつかっただけでスイッチ入って点火カットしてしまいます。
2はシフトアップと認識した場合に実際にシフトアップするまでの遅れ時間。
ギアが切り替わる前後をまたぐように点火カットが理想。1が低めなら長く、1が高めなら短くしないといけません。
3は点火カットのタイミングです。
長めにとれば安全ではありますが、デフォルトが85msです。
あまり長くすると減速感が出るので、これくらいが適当だと思います。
4どの回転の範囲でクイックシフターを有効にするかですが、これなんで設定必要?全域でいいと思いません?私は設定できる効果がよくわかってません。
とりあえず3000rpm~15000rpmにしておきました。
ただ一つ、私は癖で1→2速に上げたときにつま先を蹴り上げたままレバーに押し付けて少し走るようで、2速で3000rpmに達した瞬間に点火カットしてしまいました。
交差点で右左折するときだとバンク中なので結構怖かった。
軽いWR250Xだからいいようなものの大きいバイクなら立ちごけするかも。
この時に下限を7000rpm以上にしておけばいいような気がしますが、それはそれで本来の使い勝手が悪い気がします。
さて、なんで下限値設定があるんでしょうかね。
まぁいいかでハーネスや本体をしっかり固定していざサーキットへ。
セッティングは安全確保で慎重に
サーキットで本格的にセッティング。 閑散期なので貸切でした。
デフォルトでも街乗りはできたのですが、サーキットでは全然ダメ。
- ノイズでストレート加速中にバチバチ点火カット入ってしまう
- コーナーアプローチで足がシフトレバーに当たると点火カットになってしまう
調べるとノイズフィルターというのがあるのでONにしてみるといい感じ。
足がぶつかる対策は、
1センサー基準値をデフォルトの40→80%へ上げて回避。
2カットオフディレイを15→10ms
3カットオフタイムを85→90ms
入力荷重高くならないと点火カット入らないようにした分、カットオフまでの待機時間は短くして点火カットを長くした感じです。
何回もピットイン繰り返して試した結果これが誤作動しないセッティングでした。
肝心のミッション保護は大丈夫か?は壊れないとわからない。シュレティンガーの猫ですね。
憧れのクイックシフターの感想は?
で、肝心の楽しいのかどうか?ですが、これは気持ちいい!
アクセル全開でシフトアップで気分はmotogpです。
たぶんラップタイムも少しよくなるんじゃないかな。
クラッチがいらないから街乗りが楽だとか聞きますが、私は楽って感覚は無いかな。WR250Xだとクラッチ軽すぎて負担と感じてないので。
もっと大きいバイクだと恩恵があるのかもしれません。
WR250Xで滅多に街乗りしませんが、初め面白がってアクセル戻さずシフトアップして遊んだけど、そのうちクラッチ使って普通に乗りました。
街乗りはあっても無くてもいいかな。
農道とか田舎道の加速は楽しいです。買って良かったパーツです。
あとは壊れないと良いですねー。