車体の微振動を減衰して乗り心地を良くするというパフォーマンスダンパー。
この筒でどれだけ乗り心地が変わるのか?
¥33,000は直感的に高いなと思うけど、いつまでも気になるパーツです。
元はトヨタのクルマ用に開発されたもので、2020年時点で200万本も生産されている。
採用実績って魅力的で、私は例えば「米軍で採用」と書かれると結構反応してしまう。
今やドンキホーテでお馴染みのスプレーワックスのPLEXUSとか、腕時計のLUMINOXなんかそれに釣られて興味を持って買いました。
パフォーマンスダンパーも「motoGPマシンに採用」と書かれていたら盲目的に買うかもしれません。
トヨタが純正採用してるのも十分魅力的ですけど、でもクルマの話でしょ??っていうところが引っかかるのでそこまでグッとは来なかった。
今回改めてパフォーマンスダンパーを調べてみたのですが、
車体を構成するフレームは硬いバネなので高周波が収束しない。
車体を落ち着けるためにヤマハには車体粘性という考えがあり、減衰要素としてパフォーマンスダンパーを取り付ける考えだそうです。
構造は以下のようになっていて、
機能上伸び縮み両方に動くように取り付けるが、フレームを押し広げないようにプリロードゼロで取り付けたい。
ステアリングダンパーのようにロッドが貫通していないので、ロッド押し込んで取り付けるとロッド径に圧力が掛かって荷重が出てしまう。
その圧力分をリバウンドスプリングで相殺して釣り合った点を取り付け寸法としてプリロードゼロにしているとのこと。
伸びも縮みも動けば少なからず反力出てしまうので、それならステアリングダンパーみたく貫通にすればいいのにって思いますが、この方が構造がシンプルで安くなるらしい。
取り付け場所については、クルマの場合はタワーバーの位置に付いてるので効果をイメージしやすい。
一方バイクは車種によって取り付け場所がいろいろに見えますが、基本的にはトップチューブとダウンチューブを連結してます。
考えてみればまぁそこだよねって場所です。
SR400
こちらは両方ともセロー250
上が現行で、下はその昔パワービームという商品名で売ってた頃の取り付けです。
トップチューブとダウンチューブを連結するのは変わりません。
現行のパフォーマンスダンパーでは排ガス対応で追加されたチャコールキャニスターを避けるようにレイアウト変更されてます。
比べて見たら現行のパフォーマンスダンパーはシリンダーが短くなってますね。
パワービーム時代より搭載可能車種が増えたことに寄与していそうです。
特殊なのはTMAX560
これはダウンチューブでなくツインスパー左右連結。
これはTMAX530のスケルトンですが、たぶんほぼ同じフレームでしょう。
肉抜きして剛性を調整してるであろう場所なので捻れるだろうから効果があるでしょう。
ツインスパーフレームだとこういう取り付けになるだろうなって思わせておいて少し謎なのは
MT-09
シートレールとトップチューブを連結するというのは今までと毛色が違うというか、正直ここでいいのか??
どこであれ減衰は効くと思うけども。
むしろお尻に優しいのかもしれないけども。
あるいはフルパニア向けか?
現行モデルからMT-09ツアラーモデルのトレーサー9がフルパニア(後ろの箱3ヶ)対応しました。
社外パーツで以前からフルパニアは出来ましたけど、純正対応したのは現行モデルから。
不安定になるからか、以前は純正では推奨してなかったんです。
大きい問題は重心の話でしょうが、パフォーマンスダンパーでシートレール共振を抑えることで多少安定するかもしれない。
トレーサー9でフルパニアの人はパフォーマンスダンパー買いかもしれない。MT-09は??
たぶん毎週のように乗ってるユーザーは取り付けたその日は劇的に効果実感するけど、3日くらいでわからなくなる系パーツだと思います。
私はテネレ700買う前から取り付ける気満々なので、ノーマルを半年乗り込んだら取り付ける気でいます。いよいよ来月ですので楽しみ( ´∀`)